2022年11月25日金曜日

セックス喜劇 鼻血ブー

 1971年 東映

監督 高桑 信

主演 左とん平 他、東映お馴染みキャスト



題がね、題がそもそも酷くない?

何故突然「鼻血ブー」なのよ😢

この作品は昭和の名バイプレーヤー左とん平さん唯一の主演作だとかで、内容も「早漏に悩む諸兄の為に少しでも愛の時間を長持ちさせて、恋人との満足のいくひと時を送ってもらうコンドームの開発にかけた男達の青春物語」なのにね。ま、東映お色気路線にしては結構真面目系なので、題を考えるのに一悶着有り、煮詰まった挙句に当時大流行りだった谷岡ヤスジのマンガから拝借したらしいとかですが真相は知りません。昭和46年と言えばわしゃ13歳でロックとマンガにドップリの生活を送っていましたが、確かにその頃の子供達の間では物凄いブームでした。わしもヤスジ先生の描く変な鳥が足をバタバタさせながら「アサーーーー!!!!」とか「鼻血ブーーーー!!!!」とか叫んでるのを、授業中ノートの横っちょに散々真似して描いてましたが、東映で働くおじさん達の間でも流行ってたんですね。


内容を観て鼻血ブーになるよりも、摩擦をおこしすぎて火がついたり爆発したりと(ここら辺はコメディー有る有る)使い心地のよいコンドーム商品の開発って大変だったんだなという気持ちの方が強いですわい。これは特定の研究者をモデルにした実話では無いようですが、実際の不二ラテックス第一工場をロケ地にしたりしてるので、そこでの色んな苦労話も織り込まれてるかも知れませんね。


現在の商品。当たり前だけど、業務用はお得ですね。🤭



この当時は半オートメーションだったらしく、袋詰めは手作業。大変な作業してたんですね。衛生面を思うと今からだと考えられない。

そう言えばコンドームの事をスキンって言えるのは不二ラテックスだけなのね?宅急便のヤマトさんみたいなもんですかね?

お話の中に「スキン・デザイナー」なるちょっと怪しいお洒落なおばさんが出てくるんだけど、これを丹下キヨ子さんが楽しそうに演じてます。役名がカマノベトトコ!えーー!それって一時世間をお騒がせしてた愛の伝道師ヤマノベモトコさんのパロディですかー!?🤣突然懐かしいお名前が出てきて、本編と全く別の理由で大笑いしてしまいましたが、この箇所で引っかかってるわしってどうなの⁉️

可愛らしいカマノベトトコさん。演じる丹下さんはこの時51歳位。昭和の51歳は貫禄有りますね。

こちらが本家の方。南の島での「全裸結婚式」を主催したり、50人だか100人だかの男性の魚拓ならぬチン拓を集めて本にしたのを「11P.M」で紹介したりしてましたね。癌を患ってから心機一転世の為人の為の事業を展開しているという様な噂を聞きましたが、その後お元気なんでしょうか。医学博士になったとか名前を変えてフラダンスの指導者になったとか、本当に波瀾万丈な人生を生きてる方。とにかくお元気なら何よりです。


左とん平さんと言えば、香港人の友達が「日本人の男の顔」で思い浮かべる顔の中にあったよな。もう1人が小堺一機さんで、2人とも柴の雑種っぽい顔とも。馴染みのある親しみやすいお顔の方で、いつも安定の演技見せてくれましたよね。この作品の中でも、そんな親しみやすい誠実な人柄の男を好演しています。

彼をコンドームの開発に誘う研究者の役で小松政夫さんが、こちらも安定の演技見せてくれました。

擦り過ぎ注意❣️

恋人も色々とお手伝い。応援します。

東映お色気路線でこちらも安定の未亡人熟女を演じる三原葉子さんの「主人の使い古しですけど、宜しかったらドーゾ❤️」って言うセリフ。今なら大問題になるかしらー?🤭またこの時の言い方が色っぽいんだよね。昭和のエロ事無形文化財にしたいほどです。


昭和30年代から40年代は高度成長期の真っ只中で日々の緊張度も高く、多くの男達がエコノミックアニマルと呼ばれる企業戦士にならざるを得ず、みんな疲れ切ってたんだよね。そりゃ早漏にもなるよ。出来ればそんな事してる間に寝たいのが本音じゃなかったのかな?


本当かどうか知りませんが、この頃は日本人男性の2人に1人は早漏に悩んでたらしい。そう言えば最近はあんまり聞かないよね?わしがそちらの情報に疎いだけかな?若者の興味がセックスから離れているのかな?


ムスコさんを鍛える為に怪しい道場にも通ったり。みんな大変だったんだね。


でもそんな事より、1番効くのは愛する人との穏やかな毎日ですよと言う当たり前のオチでメデタシメデタシになります。

若者向けの雑誌には「ためになった」という感想が載ったとか載らなかったとか🤔とにかくこの題もう少しどうにかならなかったのかで、ホント勿体無いなぁと思います。


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退院しました。

 左足がステンレススチールのサイボーグ。 こういう足の人が多いということに、今更ながら驚いてます。