2022年9月18日日曜日

Je t'aime… moi non plus,ジュテーム・モア・ノン・プリュ

 じゅてーむもあのんぷりゅ

1975年  フランス

監督 セルジュ・ゲンズブール

主演 ジェーン・バーキン


ゲイの男を好きになっちゃった田舎の小娘のお話。

ジェーンが可愛いし健気!


デート(と言う名目のただSEXするだけ)に行くのに精一杯のオシャレして走ってくるのが、可愛いだけになーーんか哀れでねー😭


しかし、犬連れて走ってるだけでもこの人サマになるんだよなぁ。オシャレなファッションメーカーのCMみたいに見える。


元々はブリジット・バルドーの為に書かれた歌を、新しい恋人と歌うエロ親父セルジュは、監督として「俺の女いいだろー?」とこれでもかとジェーンの裸を画面に晒しますが、服を脱いでも着てても少年の様で、時々ミック・ジャガーかよ?と見間違うほどスレンダーなボディがなんとも垢抜けてて素敵です。


https://www.youtube.com/watch?v=UatSXpRJ98Q


フランス語はサッパリわからないので調べたらそんなに大した事は言ってなくて、ただ「好き好き愛してる」と言う女に、男は「おれ?さあね」とか連れない返事をしてるだけ。


で、俺の身体がお前の腰を行ったり来たりとかエロい事を囁いてるだけの歌詞だとか。


確かに放送禁止になるわな、これでは。


全編エロチックで田舎の欲求不満な方々のお話かと思えば、これもまたちょっと違ってて、75年当時はどう見られたのかわかんないけど、今観ると「あんた!それダメだろ〜」と待ったをかけたくなる内容でした。

だってね「2gether」でサラワットとタインのゲイ・カップルが初めての夜を迎える時、2人してドキドキしながら必要な物を揃えるエピソードが有るんだけど、その中でコンドームやジェルや洗浄キットやらをああだこうだと話しながら買うのね。何故って絶対に必要だと思うから2人は買うんでしょう?ね!必要だから。(原作版です。ドラマにはこのシーン有りません)

なのにわしが記憶している限りに置いて、70年代のこの手の話の中に、そう言う設定は皆無でした。無かったの?使わなくて大丈夫だったの?

違うだろー。


今回60越して初めて観たこの作品をジェーン大好き💕ってノリで高校生の時に観てたら、わしゃゲイに対してもSEXに対しても、大きな嫌悪と恐怖を持っちまったと思います。本当に酷いよね。ジェーン良くやったよ。いくら好きな男が監督してるからって、健気すぎだよ。


「私を男だと思って抱いて」と言うセリフは彼女の尊厳完全無視されてるし、それでホイホイa的SEXして余りの痛さに叫び声を上げる彼女に対して「お前がでかい声出すからホテルから追い出された」とか言い放つ男。サイテー。


「だって痛いんだもん」って、それだけで本当に済むのか?


サラワットとタインなんかどう優しくやろうとしても興奮したサラワットが暴走してしてしまい、挙句にタインは翌日熱を出して数日座るのも歩くのも大変な状態になってしまうんだよね。反省しつつもこれでタインは俺だけのものとか満足したサラワットが、甲斐甲斐しく世話を焼くのがおかしいんだけど。


ね。あんな不衛生な所でやって、本当に「痛ーい」だけで済むの?凄く心配🫤。


ま、これが70年代の限界だなーって、それだけにしてしまいたい。

あと、お話の中で必要なのかどうなのか知らんですが、1人恐ろしく浮世離れしたお人が出てきます。白馬に乗った王子かよと思わせる、ヒラヒラブラウスの金髪野郎。へらっと笑って男に色目をつかうコイツ誰?と良く観たらジェラール・ドパルデューでした。出てるの知らなかったから、いやーびっくりした。🤭


女の子にうつつを抜かす恋人に怒って浮気しちゃおうかしらと思ってる(かな?)なゲイの相方に向かって単刀直入に「お前掘られたいの?」って聞くんだよね。鼻から何か吸い込みながら。

綺麗なお目々をキラーんと輝かせて少し微笑む男に「俺のはデカい。やめとけ。何人も病院送りになってる」とか無表情で言うその姿や佇まいが、どこかピエール瀧を彷彿とさせて、物語となんの関係も無いところで爆笑してしまいました。瀧さーーん、もう鼻からやばい粉吸ってないよねー?

そう、ジェラール・ドパルデューは白馬にまたがる王子様ならぬ、白馬とやってる疑惑の農夫さんなのでした。


このキャラ要るの?ささくれ立ってる、いかにも貧そうな田舎町のカフェや畑の辺りを1人悠然とパッカパッカと裸馬に跨ってお散歩してるラリったゲイの農夫。その様がもうファンタジーなのよ。

田舎のドライブインで働く女の子が、行きずりのドライバーといい仲になって逢瀬を重ね(SEXするだけなんだが)挙句に捨てられる話って、ジャン・ギャバンの「ヘッドライト」みたいだが、あちらは男が夢中になって家庭を捨てようとするのに対して、こちらではこれっぽっちも関心すら無いのが恐ろしい。

関心はあったのかも知れないけど、そのやり方がガサツ。頭良さそうなのにねぇ。この役者アンディ・ウォーホル・ファクトリーの美神だよね。名前忘れた。

ジュテームとかいくらセクシーに囁いても、「俺?さあねー」と言われておしまい。ホント、この歌詞そのままのお話で、女の子達気をつけて!自分を大切にね!と言うメッセージが有るのか無いのかすら、わしには分かりませんでした。


ただただ、ジェーン大好き❤



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退院しました。

 左足がステンレススチールのサイボーグ。 こういう足の人が多いということに、今更ながら驚いてます。