2023年7月16日日曜日

友は風の彼方に

 




1987年 香港

監督 林嶺東(リンゴ・ラム)

主演 周潤發(チョウ・ユンファ)

お恥ずかしい話ですが、初めて観たです。なんでだろう?リンゴ・ラム監督も發仔も好きなのに、何故か今まで観る機会がなかったのよね。


WOWOWでやってくれたので漸く観て思う。これ傑作じゃん。


話がきちんと纏まってるし主人公のしがらみやら悲しさやらも上手く表現されてて、ラム監督凄いなぁと思いましたよ。ハリウッドでジャン=クロード・ヴァンダムと撮った「マキシマム・リスク」と「ヘル」に繋がる「人が人を人を思う悲しさ」がじんわりと伝わって来ます。

この作品を元ネタの1つにしてタランティーノ監督が「レザボア・ドッグス」を作ったと言うのは、もう有名な話なのね?そうだったのか。


それに全然知らなかったんだけど、90年代にジャッキー・チェンの作品でその長い御御足から繰り出す綺麗な蹴りを披露する張耀揚(ロイ・チョン)のデビュー作でもあったのかー。そうなんだー。

体も顔もデカいよねこの人。


しかしだ。デカいといえば、映画の最初の方でサッサと殺されてしまう華役の徐錦江もデカいなぁといつも思う。モンゴル系らしいんだが、刺されて血だらけで道に転がる姿が見応えあるなあと変なとこに関心しちゃいました。




一瞬「昨日なに食べた」のケンジかいな?と思っちまったが、この方この後香港三級片(ポルノ)で一世を風靡する迄になるのよね。その辺を絡めてレスリー・チャンの「色情男女」でいい役やってて好感持てる好きな役者です。



本編とは関係ないんだけど、たまたま同時期にWOWOWで「スーチーのSEX&禅/玉蒲團ニ之玉女心經」やってたので観たらやっぱし出てたよ徐錦江。西門という名字なんだけど一緒にしたらいけませんわよ。俗語で意味は女性のアソコ。昔の頭のいいムッツリスケベな書生さんが考えたのかな〜と思わせる象形文字だよね🤭。ちなみに男性の方は西じゃなく九を書きます。そのままやん。


ラム監督はカメオ出演もされてて、周潤發演じる高秋の情報屋としてチラリとその姿が拝めますが、これがなかなかカッコいいのよね。


63歳で風邪を拗らせたかでお亡くなりになってしまったけど、もっともっといろんな作品を見てみたかったなと思う監督。最後の作品もまだ未見なので、是非とも観なければ。


去年封切られたから、そろそろWOWOWに来るかな?オムニバスですね。


そう言えば、この作品が撮られた頃の香港には物凄く変な日本語が書かれた看板が一杯有って、それを探して写真に撮るのもわしらのお楽しみの1つでした。


それが偶然なのか意図した物なのか作品の中にも映り込んでたよーん。



トップレスバーの看板だけど、下の日本語が「ツイムサ1ツオ1」。なんじゃいな?チムサーチョイと書きたかったんだろーけど、なにがどうするとこうなるのか。

化粧品センターがケショヒンヤンタ1と言う可愛い名前に変わるし、書き出したらキリがないほど街中で笑わせてくれた香港の街を彩った看板達が、今はすっかり取り外されてしまってると言うのよね。


本当に今の香港はこの作品が撮られた頃とは別の街別の国。

この時代の映画が、そのまま香港の文化遺産に登録されてしまいそうですよ。


世界的ブレイク直前の周潤發の瑞々しい魅力と、香港の本物の黒社会に生きる李修賢(ダニー・リー)の変な怖さが味わえる作品でもあります。これ観ててダニー・リーの家って本当に親代々がヤクザの家系かねとか本気で思っちゃったよ。本当にやばいんだよねこのひと。



こう言う表情の写真あんまり見ないんだけど、好きだなこれ。緊張感に溢れてて。

先日ヤフーニュースに「チョウ・ユンファさん脳梗塞で倒れ意識不明」とか出ててビックリしたんだけど、ガセネタだったよ。あー!ビックリした!


今や在りし日の香港を体現できる数少ない役者でもあり、今となっては香港の良心を具現化した人でもある周潤發哥。お元気に長生きしてね。山歩きしてるとお散歩してる發仔と結構な頻度で出逢えるらしいし、気軽にツーショット撮らせてくれるしわしも何処かで出逢いたーい!


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退院しました。

 左足がステンレススチールのサイボーグ。 こういう足の人が多いということに、今更ながら驚いてます。