1969年
監督 鷹森立一
主演 石山健二郎 吉田輝雄 他
原作は小説ではなく、台湾系日本人医師謝国権が書いたベストセラー「愛の体位」を元に、性に悩む人達の話などを纏めた物で、珍品と言えば珍品な作品。
謝先生は真面目に健やかな性生活を送る為の体位を考え本の装丁を工夫し、色々な体勢を組み合わせて自分達なりに楽しみなさいよとお書きになった筈なのに、やはりエッチな事ゆえ面白おかしく見られちゃうんだよねぇ。インドのカーマスートラもそうだけどね。
健やかな受精をした人だけが、健やかな人間性を持つ人になる。
当たり前の事なのに、何処か蔑ろにされてるから変な人が増えちゃうのかもよ。
落ち着いた穏やかなセックスが、楽しい明日を作る糧となる。
だよねぇ。
で、物語は小田原辺りの町医者三上先生を中心に、彼を取り巻く患者さんや家族や看護師達のさまざまなエピソードが繰り広げられていくんですが、出てる役者達がみんなとっても楽しそうで良い!それになんというか、60年代の日本人の生活見本みたいにも見える。話されている日本語、話し方、男女の接し方、どれを取っても今の日本ではもう見られない聴けない物ばかりで、それがかえって面白い。もうこの作品を丸ごと昭和の文化遺産に登録したいよ。
先生は往診にBMWのイセッタを使ってます。可愛い💕
2人乗り。これどこかのメーカーで復活させてくれないかな。
大ベストセラー。今も何処かで買えるのかしら?
旦那が弱くて困ってる奥様(三原葉子)に、男はこんなに激しい運動をしとるんじゃと優しく諭す先生。疲れ果てて奥様納得の表情。
妻があの最中に失神しない不感症かもと嘆く旦那(南利明)と、回数が少なすぎると不満の奥様(應蘭芳)。元祖失神女優のランファンさんを前にして「失神などするのはヒステリー体質だからだ」と諭す先生。楽屋落ちネタに笑っちゃいましたよ。因みにランファンさんは元祖「プレイガール」の「ホンコンから来たランファン」で、わしの憧れの人でした。わしの香港好きって、ここから始まったのかもしれんな。「マグマ大使」にもモル役で出てますよ。今もご健在で、スカイダイビング協会の理事かなんかされてます。かっこいいわー。
交通事故のトラウマで息子がインポになったかもしれないと心配する母(桜むつ子)。この息子のロストバージン話は本当に時代を感じさせますが、何処か普遍の物語でちょっとジーンときました。でも、上写真の海を前にした行為は、今も昔も軽犯罪法違反だと思います。詳しく説明しないけど。
元気で可愛い看護師は「プレイガール」のルナ子を演じた高毬子。笑顔が可愛い💕
他にもエピソード有るんですが、それぞれが「ああ、昭和だよなぁ」と思う事しきり。家でのお産に駆けつけたら何人も産んでた経産婦なんでスルッと出ちゃってて、父親に「先生遅いよー、出ちゃったよー。祝い酒飲んで行きなよ」と言うのとか、新婚の時夫の実家で親と同居してたら、母親が嫌がらせして困ったとか。笑うよなぁ。
画面の中で謝先生が推進する体位が幾つか紹介されてるんだけど、あれ?と思ったのが有りました。
男が下になって、女が好きに動くという男性省エネ体位。
これって………
よく似てる!と言うか全くそのものにみえるんですけどー!一体何やってんだブライト君とウィンちゃんは?!